来客のない奇妙な館 ~シャドーハウス考察ブログ~

ヤングジャンプで連載中のソウマトウ先生作、“シャドーハウス”の考察ブログです。

57話

単行本5巻の連載時との変更点

本記事では、雑誌連載時と単行本第5巻の相違点や修正箇所を挙げていきたいと思います。


と、その前に一応誤解がないように先に書いておきます。

第3巻発売の際にもお伝えしましたが、単行本における修正というのは決してネガティブな理由によるものだけではありません。
中には台詞や表現に重大な問題があったなんていうケースもあったりしますが、シャドーハウスにおいてはそういった例はこれまで一つもありませんでした。

今回の第5巻でも全く見受けられません。

では何が理由かというと、それはソウマトウ先生の拘りです。
例えばキャラクターの口調や一人称の変更等が5巻では幾つかありました。

あの手塚治虫作品だって、連載時と単行本収録版で全く違う出来になった例が多々ありますから、漫画家の作品に対する情熱が修正に反映されている、と考えて差し支えないかと思います

中には連載時にアナウンスされていた変更点もありますが、単なる誤植と設定の変更による修正を別々に分けることは一読者では出来かねますので、ここではまとめて書かせて頂くことにします。よってやや揚げ足取りになってしまう箇所もありますが、その点はご了承下さい。

では続きよりどうぞ。
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第57話 破鏡不照

タイトルの「破鏡不照」は、「はきょうふしょう」と読みます。
書下し文にすると「破鏡再び照らさず」となります。

簡単に言えば「覆水盆に返らず」と同じ意味ですので、言っていることは煽り文とそう変わりません。
『やってしまったことは元には戻りませんよ』ということです。

ただよくよく調べてみると、「破鏡不照」は特に男女の仲について指すことが多いようです。確かに異性関係は一度こじれると二度と戻れないことがほとんどですから、最も使われる用法であることに間違いはないでしょう。
(ごくまれなケースですが、私の知り合いには同じ相手と二度結婚し、二度離婚した人がいます。)

ただもっと調べてみると、元々は中国の故事が由来だそうです。
詳しい説明は、福島新聞のサイト「今日の四字熟語・故事成語」の「No.2065【破鏡不照】ハキョウフショウ」という項目に譲りますが、9世紀頃の禅僧・休静禅師が悟りと迷いについて述べたエピソードが語源だとのことです。
もっとも、何度読んでみても質問をはぐらかしてる感が拭えませんが…。もしくは、それを理解できる境地に私がまだ達していないだけかも知れませんね。

さて、久々に難しい熟語が登場しました。煽り文ではなくタイトルに使用されるのはこれが初めてです。
副題や煽り文は担当の方が書いている、とソウマトウ先生は以前言っていましたが、もしかしたら古語に造詣が深い方なのかも知れないですね。

難読熟語から始まった第57話。
成り行きも難解な方へと進んで行きます。
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